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 中村から響くロック SWAN 街と音楽、新譜を語る

ロコモーション

 四万十市、中村から昨年、日本屈指の野外イベント「フジロックフェスティバル」出場を果たした3ピース、SWAN。今秋、いよいよ全国をにらんだ1stフルアルバム「FIZZ」を、Jインディーズ大手から発表した。

 ギター&ボーカルの大谷泰吾。ベースの千代岡司幸。ドラムの矢野秀樹。34歳の3人に語ってもらった。中村という街と音楽、そして新譜を、古里の景色の中で。

 —皆さんにとって「中村」ってどんな街ですか?

 矢野「狭い街。飲み屋と喫茶店が多いですね」

 大谷「普通の街。高知市に2年住んだだけで、ずっとこの街ですし」

 千代岡「高校の時、出てきたんですよ。中学まで西土佐で。第二の古里って感じですね」

 —好きですか、中村が?

 3人「もちろん」

 —10代半ばごろから、日本のバンドブームが来たでしょ? 中村での高校時代、3人でバンドやってた時はどんな曲を?

 大谷「日本のパンク。KENZI&THE TRIPSとか」

 千代岡「ジュンスカ(JUNSKY WALKER(S))」

 大谷「ジュンスカの真似(まね)うまかったね(笑)。あと…ザ・クラッシュとかトイ・ドールズとか、ラモーンズとか」

 —新譜は、ロックのいろんなバリエーションが詰まってる。

 大谷「録(と)りやすいやつ、バーっていけるやつをバーって録った感じなんで。ほぼ一発で」

 矢野「音の出し方は、基本的には普段通りです」

 千代岡「楽しんで音が出せました。ミックスダウンが終わる時、『1つのものを作る楽しさ』っていいなと思いましたね」

 —新譜は、ポップ感を大切にしている感じもします。

 大谷「もっとポップにしたかったぐらいです」

 —それでいて、太いロックンロールになってる。不思議ですよ。

 —3人が出してる音に、この街に影響されたものがありますか?

 大谷「僕はありますね。小さいころからスナックに連れていかれて、ピンキーとキラーズとか聴かされて(笑)。この前も有線で流れてたんですけど、メチャメチャ格好いい。これが中村に普通にあった音。そういう『普遍的なもの』をやりたいです。変わっちょうけど普遍的なもんを」

 千代岡「元になるものって…高校時代は考えたことなかったです。大学出て帰ってきて、またバンド始めたら…『全然ダメやな』と。弾けるには弾けるんです。でも、ちゃんと弾けてない。ちゃんと弾けてる、っていうのは…大谷泰吾がすべてです。僕は。ベースを弾いてても常にそれがある」

 矢野「中村の影響…何やろー思うたこともないです(笑)」

 大谷「最初は、周りにうまいバンドがいなかったんですよ。中村で。ガーってやって気持ち良かったらそれで大丈夫、みたいな。けど、ほかのバンド、全国からバンドが来たらメッチャクチャうまい。こりゃ、こっちの精度を上げないかん、と。それがずーっと積み重なってきたんですよ。中村だけやったら、うまくなろうとか思うてなかった」

 矢野「なかったろうねぇ」

 —プロと一緒にやったライブ、結構あるでしょ。

 大谷「すごくやりたいんですよね、プロと」

 —その度に、自分たちの精度が気になった?

 大谷「全然違うな、って。本意じゃないですけど、あまりにも違った。『オレの(音は)…ランニングやん…』みたいな。『あの人の、ピシっとしたTシャツやん』って感じに思えてくる。自己確認すると(笑)。あえて『オレはこのランニングを着るがや』みたいにはなりたいですけど」

 —この街を出よう、って思ったことないですか?

 大谷「出て行くことを考えたことがない。良ければ引っ張られるってずっと思ってるんで」

 —地方にいて「やれる」ことを証明したのがSWAN。フジロックに出たし、CDも出した。

 大谷「ラッキー」

 千代岡「やね(笑)」

 矢野「24、25歳で『今の状況』やったら、考えたかも」

 大谷「出て行ってプロになって、メジャーになっても、面白くないんじゃないかな。こっちにいて住んで、ツアーに出る。1年に1回、アルバム録りにいって、って感じが面白いと思うんですよ」

 【DISC評】原田の名カバー

ゴブリン「ローラー」 映画「サスペリア」「ゾンビ」—ダリオ・アルジェント監督関連作のサントラを数多く手掛けた、イタリアン・プログレを代表するバンドの1976年の2nd。キーボードを主体に、スリリングなギターとドラムで構築されていくシンフォニー。演奏力も圧倒的!(高知市、N・M)

マイク・オールドフィールド「チューブラー・ベルズ」 1973年のデビュー作。映画「エクソシスト」のテーマに使われ、イントロだけで恐怖を感じる曲だが、1曲を通じて聴くと美しい! ほとんどの楽器を自分で演奏し、オーバーダブを重ねたマイクの才能に感心するばかり。(いの町、タマリコウゾウ)

スカンク兄弟「スカンク兄弟の夕べ」=写真 ゆかいな生音バンド、できたてのライブ盤。先日、高知市内でシークレットライブをやったクラムボン原田郁子が参加。しかも、その時やってくれたBO GUMBOS「夢の中」収録! 号泣! 高知市の飲食店「gumbo」(088・872・2960)などでも発売中。(編集部、OK電算機)

(2007/11/02)



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