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 90年代と今をつなぐ

ミュージック・マガジン9月号 特集 渋谷系

 「ミュージック・マガジン9月号 特集 渋谷系」

 今年は1990年代リバイバルが「きた」年だった。あのころの邦楽ソングのコンピレーションCDが売れたり。時の経過のおかげで、90年代を懐かしんだり、音楽史の中の位置付け、意味合いがきちんと語られるようにもなった。

 「位置付け」という点で言えば、その対象にふさわしい、ムーブメントという姿を持ち得たものの一つが「渋谷系」だ。

 90年代前半、東京・渋谷を中心に流行した音楽。ギターロックとは一線を画した、ポップ。60〜70年代洋楽ポップ、ファンクをかじり、UKのネオアコと連動し、同時代のダンサブルなUKロック(マッドチェスター)、アシッドジャズをもサンプリングしまくった、「ネタ」の宝庫だった。

 代表的なアーティストが、小山田圭悟と小沢健二が組んでいたフリッパーズ・ギター。ピチカート・ファイヴ、オリジナル・ラヴもそうだ。

 今年の音楽誌は結構、90年代特集を組んだ。07年の空気を読んだ結果だろう。

 渋谷系を取り上げた雑誌も少なくなかった。その中で秀逸だったのが「ミュージック・マガジン9月号 特集 渋谷系」。解説記事にディスクレビュー。何より表紙にも描かれている、ピチカート・ファイヴの小西康陽のインタビューが当時の「キラキラした」空気を伝えてくれる。  そして、渋谷系は今も生き続けている、と言う。

 「渋谷系って三日天下だったんだなって(笑)。ただ思想というか在り方としてはその後もずっと残っていってると思うんです。自分が作ったものではない音楽への愛情が根幹にある音楽。それらをみんな渋谷系と言っちゃえばそうなると思う」

 あの、二度と戻ってこないキラキラしていた季節と、今をつなぐ今年のこの一冊。今夜も渋谷系を肴(さかな)に、飲みにいきたくなった。(編集部、OK電算機)

(2007/12/01)



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