

音と映像にライブ感 ラスト野音に結実
クラムボン「たゆたう」=写真 ボーカル&鍵盤・原田郁子。ベース・ミト。ドラム・伊藤大助。ジャズもポップスものみ込み、ジャンルレスな音を発信している3ピース・クラムボンが、結成12年目の2007年夏に全国ツアーを行った。そのドキュメンタリー映画のDVDだ。
発売前の今春、県立美術館での上映会に参加させてもらったが、ライブ感あふれる音と映像にしびれた。「楽器から出る音をラインつないでとるんじゃなくて、客席でマイク録音したのをそのまま使っている」と原田。
そうした手法がラストに結実する。日比谷野音でのライブ。特に、フィッシュマンズのカバー「ナイトクルージング」のシーン。
これまた原田が教えてくれた話。「映画に使ういいシーンがないか、監督と探してたの。そしたら見つかったのが、この『ナイトクルージング』。見てたら、これはもう切れない(編集できない)なって、ノーカットで全部使ったの」
ライブは、その時1回きりの“生もの”。ステージを撮影したものですら、ライブとは別物である。
しかし—。手持ちカメラはステージから客席へ移動し、周囲のあらゆる風景—客席を漂うシャボン玉、夕景の中のビル群まで—を、スローで浮遊感あふれる名曲とともに伝えてくれるこのシーンは、ライブに限りなく近いと思う。
見る者をライブに、あの日の野音に連れていってくれる、そんな名作だ。(編集部、OK電算機)
(2008/07/26)


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