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![]() 高知…No Fun!? メジャーシーンの現状 インタビュー with DUKE玉乃井
1月号がなかったため、2カ月ぶりの月刊SONIC。あらためまして、2009年もよろしくお願いします。今月の特集は…。 高知のインディーシーン。2008年は地元アーティストのCDリリースラッシュなどで、前年よりも「やる側の盛り上がり」を感じた。が…オーディエンスの減少による「シーンの沈下傾向」は歯止めがかからない。それは、オーバーグラウンドのメジャーシーンの沈下も、大いに影響していると思う。 四国を代表する音楽プロモーター「DUKE」。本社である高知オフィスを訪ね、制作部スタッフ、玉乃井欣樹(39)にメジャーシーンの現状を聞いた。彼の言葉を元に希望ある未来を探りたい。No Fun No Futureな高知にはしたくない。
—そもそも高知は人口が少ない。マーケットとして成立することが難しくないでしょうか? 「うちが高知でやってる十代、二十代ターゲットのライブの本数は近年変わってない。X—pt.というライブハウスができて少し増えたぐらい。でも、人口が少ないというのは影響していると思う。四国四県ツアーやると、高知だけ集客が悪いことがある。うちが香川で開いてる野外フェス『MONSTER baSH』も、高知からのお客さんは少なく感じます」 —多様なアーティストの出現、オーディエンスの細分化もあると思います。でも、DUKEってそれに対応できてると思うんですよ。大物だけ呼んでる、ということはない。 「各ライブハウスの店長さんたちもすごい。知ってるアーティストが四国他県のライブハウスへ来たら、会いにいってる。『次は高知も来てください』って声掛けに。このおかげで高知のシーン全体としてみれば、多様化、細分化に対応できてるということですね」 「ただ…中にはお金のない若手バンドが、四国は高松でやって終わり、高知には行けないというのはあります。中堅どころも厳しいかも。ホールを埋められるトップクラスは大丈夫ですが」 —人口が少ないだけでなく、ライブ離れもある。二〇〇六年、最新の国の社会生活基本調査。「音楽会などによるポピュラー音楽歌謡曲鑑賞」をした人の割合が、十五—二十四歳を見ると全国で15%。高知は12%、特に男性は5%。 「普段来てない人が、今日は来たなぁということはありますが…確かに若者のライブ離れも感じます。逆に…一九八〇年代後半、九〇年前後のバンドブーム期、高知はロックが熱かった。そのころの名残でしょう。今でも氷室京介は入りますから。三十代のお客さんで」 —十代、二十代をどうするか…。 「音楽業界、不振でしょ。もうCDは昔みたいに売れない。音楽プロダクションもそれは認識してて。収益を上げるのはコンサート、ライブだと言ってる。本物を見させる、そこにしかない一夜限りのものを体験させる、という方向に向いてます。CD売るためにコンサートやライブしてたのが、コンサートやライブに目新しさを付加するために新譜を出すという逆転現象も起きてる」 —一度、コンサート、ライブというものを経験してほしい。これほど楽しいものはないのに。 「自分たちがやらなければならないのは、若い人が興味を持ってるアーティスト、今まで高知に来てなかったアーティストを呼ぶこと。今までコンサートやライブに来たことのなかった人が楽しんでくれて、会場にまた別のアーティストのポスターがあって、それを見て『次も行こう!』になってくれれば」 —高知のインディーシーン、どう見てますか? 「高知のインディーシーンを引っ張っていくバンドがいなくなった。愛媛はジャパハリネットがいた。徳島からはチャットモンチーも出た。四星球もいる。そういうバンドが高知にいれば、インディーシーンも盛り上がると思います。全国的にも『高知へ行って一緒にやりたい』というバンドが増えるし」 —ちょうど高知を盛り上げてくれたポップロックバンド、Noweedが三月で解散します。うーん。次の人気バンドを育てるしかないか…これにはライブハウスだけでなく、テレビ、ラジオなどメディアの協力も不可欠ですね。 「あと、高知の特徴として、ライブハウスが多いことが挙げられる。実は、香川や愛媛、徳島は少ないんですよ。そこに行けば何でも見られる。次の情報もすべて得られる。高知は逆で、ライブハウスが人口規模の割に多くて、いろんなところの情報を受け手が頑張って集めなきゃいけない」 —マイナス、ですか。 「ですが、マイナスを補って余りある。各ライブハウス、それぞれ個性的。キャパも違う。四国内にはBAY5 SQUAREのように一千人規模でオールスタンディングのライブができるところはないし。席の決まってるホールとスタンディングのライブハウスではアーティストの演奏スタイルなどが変わるように、ライブハウスでも規模が違えば変わってくるんですよ」 「四月、東京スカパラダイスオーケストラが四百人規模のキャラバンサライに来ます。今まではBAY5でやってたんですが、今回は小規模のところを回ろう、と。また違ったスカパラが見られるはず」 —高知にいるといろんな形のライブが見られる、ということですね。情報発信…その部分は耳の痛い話です。SONICも頑張ります。もうちょっと知名度が上がるように。 YOSHIKI TAMANOI 1991年、DUKE入社。松山、高松を経て2005年から高知オフィス。コンサートの企画・制作に携わる。担当アーティストはスピッツ、チャットモンチーなど。四国ツアーの同行、東京での打ち合わせなど、多い時で月の半分は高知にいないという多忙ぶり。 【注目アーティスト】スカに個性求めて 88W 7人で盛大な音
ギターとベース、ドラムを従え、ステージのフロントラインで“雄たけび”を上げるホーン隊四人。スカパンクという強烈なパーティーソングを七人で盛大に奏でるのは、高知の88W。 ボーカル&トロンボーンのタケシ、ギターのヒロ、ベースのユウイチ、ドラムのマサヒロ。現在三十一歳の四人は高校時代にロックのコピーバンドを結成。二〇〇一年、本格的に活動を始める時、スタイルを変え、スカパンクを選んだ。 が—「ホーンをやってくれる人が、なかなか見つからなくて」とマサヒロ。 友人のつてでトランペットのショウヘイ(27)らが加入。しかし、彼以外のホーンは次々と抜けていく。アルトサックスのヨウスケ(27)、テナーサックスのヨシノブ(33)でメンバーが固定できたのが、昨年秋。 さらに—ヒロが加えた。「七人もいるとライブの日程調整も難しい。それぞれ仕事、生活があるんで」 スカパンク、しかも大所帯ゆえの苦労は絶えない。でも、スタイルを変えようと思ったことはない。 マサヒロが言う。「ほかの誰とも自分たちは違っていたい、って思うんです。周りにスカがほとんどいないんで。それに…スカってパンクへもレゲエへも、ジャズへもつながっていく面白い音楽なんですよ」 一日夜、高知市のX—pt.のステージ。パンキッシュなリズム。ほえるホーン。激しいステージングではジャンプ一閃(いっせん)! 七人によるスカパンクらしい陽気さ、にぎやかさの表現。それは、オレたちはオレたちでしかない、という力強い主張なのだ。 【DISC評】UKの「幻」再発
ティーンエイジ・フィルムスターズ「スター」=写真 一九八〇—九〇年代UKで絶対外せないインディーレーベル「クリエイション」から九一年に出た、甘いシューゲイザーなギター&ちょっと強めの下音のポップロック。CRELPナンバー111。こんな「幻」が再発されていたとは。先月、K—CLUBで即買い! V.A.「キーピング・ザ・フェイス」 クリエイションはギターロックだけでなく、ダンサブルな打ち込みサウンドも得意だった。これは九一年に出たレーベルコンピ。収録曲はいずれもクールだが、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン「スーン」のウェザオール・リミックスが最高!(以上編集部、OK電算機) FRUITY「SONGS」 YSIG「THE ACTION」のパンク精神の原形。鍵盤JxJxが在籍したバンドのコンプリートディスコグラフィー。ホーンなしのスカパンクはスカ、ソウル、ロックが圧縮された剛速球。初期衝動そのままの格好良さに「パンクやねん」とうなる一枚。(編集部、猿惑星博士) (2009/02/06)
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