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音楽にすべてを捧げて〜KOCHI CITY HARDCORE コンピに込めた思いKOCHI CITY HARDCORE。国内をはじめ世界のアンダーグラウンド・パンクスたちに知られているこのシーンから、2月、コンピレーションアルバム「土佐者2010」がリリースされた。高知のハードコア/パンクのアーティスト10組が6分程度の音源を持ち寄って作り上げた本作からは、激しくノイジーなサウンドとともに、熱いパンクスピリッツが立ち上ってくる。 リリース記念ライブの様子とともに、そのスピリッツを伝えよう。 高知市のライブハウス、CHAOTIC NOISE。KOCHI CITY HARDCOREの拠点である。楽屋でコンピのまとめ役、井上賀雄(43)に話を聞いた。彼は言った。「知ってます? 『キッズ・リターン』。コンピは、そのラストの気分なんですよ」と。 映画監督、北野武の1996年の作品。ラストは、それぞれの道を進み、挫折をへて再会した主人公の青年2人が、昔のように高校の校庭で自転車を2人乗りするシーン。締めくくりのセリフはこうだ。 「オレたちもう、終わっちゃったのかな」 「バカやろう、まだ始まっちゃいねえよ」 楽屋の壁一面に張られたライブのチラシ。それは2006年に井上がオープンさせたCHAOTICの軌跡でもある。これだけ続けてきても「まだ始まっちゃいねえ」…一体、何が「まだ」だというのか。 ■□■ 高知から世界を席巻した、川上秀樹率いるDISCLOSE。AGGRESSIONのベース、Hiroが在籍したINSANE YOUTH。両者が1993年に発表したスプリットシングル「KOCHI—city HARDCORE」が、シーンの名付け親である。 その後もさまざまなバンドが現れ、消え、2000年には井上率いるCONGA FURYが登場。DISCLOSEとCONGAはアメリカツアーも敢行した。高知市内のいろんなライブハウスを借りて行っていたライブも、CHAOTICが・主戦場・となった。 シーンは熱気を帯びていった。が、そのさなか…川上が2007年6月、36歳の若さで急逝する。 「高知のコンピを作ろうっていうのはずっとありました。バンドの数もそろってきてタイミングとしては今かな、と。『DISCLOSE以外にも高知にはまだまだ(バンドは)いる』『川上はいなくなった、もうオレたちでやるしかない』という思いも込めました」 「ただ」…井上は続けた。「CDって『出して終わり』ではないんです。あちこちに渡して、仲間をつくって、自分がやれる場所を広げるためのもの。自分の置かれた状況の中で、精いっぱい音楽をやっていくための第一歩なんです。川上は1990年代初めからそうしてました」 その言葉は、川上亡き後の次のシーンの隆盛が、「まだ始まっちゃいねえ」と聞こえた。 コンピのリリースライブが2月13、14日、CHAOTICで行われた。10組による轟音(ごうおん)の競演。初日のトリ、AGGRESSIONは吠(ほ)えた。井上と同じことを。「大事なのはこれから」「これ(コンピ)持って外へライブしにいけよー」■□■ 井上が「コンピ、というかシーンのテーマっぽくしたかった曲がある」という。一人アコースティックギターパンク、ハナクソの「夜を飛び越えろ」。リリースライブ初日。その一節が熱く響き渡った。 「すべてを捧(ささ)げて駆け抜けようぜ」 コンピのラストを、この曲が締めくくっている。 聴きながら思う。その叫びは、音楽で生きた川上、CONGAやAGGRESSIONらの自負であり、いつか、このコンピを足掛かりに外へと飛び出そうとしているアーティストたちの叫びとなる、と。 スカの楽しさ伝える ジョイフルスカイン 活動休止も「満足」スカというパーティーソングに魅せられた7人組、ジョイフルスカイン。ゼロ年代終盤の高知を沸かせた1組だが、2月、惜しまれながら活動を休止した。中心メンバーが大学卒業で高知を離れるためだ。 高校でベースを始め、「スカバンドをやりたい」と願っていた高知大学生、越智雅之(22)が、GOLLBETTY好きのボーカル、赤崎美保(23)、キーボードの伊藤寿恵(22)らと2007年6月に結成。ギターの西野通修(22)、ドラムの北山脩希(22)らにメンバーをチェンジしながらも、大所帯を維持してきた。
浜田があっさり言った。 「でも、同じ音楽だし」 吉本も笑顔で答えた。 「自分でも不思議。楽しいんですよ」 それがスカの魅力なのかもしれない。 2月27日、高知市のB.B.cafeで行われたライブ。ラスト、アンコールで演奏したのは徳永英明「壊れかけのRadio」のスカカバー。沸き上がるオーディエンス。スカダンスし始める者も。 そんな光景に、卒業していく越智は思った。「このバンドをやってて良かった。満足。また何年かに一度、やっていけたら」 彼だけではない。メンバーもオーディエンスも、あらためて感じたはずだ。 スカは楽しい、と。 ![]() ベスト中のベストBOOM BOOM SATELLITES「19972007.」 デジタルロック日本代表の彼らはベスト盤を拒んできた。アルバムごとに違うテーマ、サウンドを一つにするのは嫌だと。それを乗り越えられたのは自身による全曲リミックスと、考え抜かれた曲順。これは��新作�≠ナある。
スチャダラパー「THE BEST OF スチャダラパー 1990〜2010」 日常風景を皮肉とユーモアたっぷりの面白ライムで切り取り続ける…そんな日本語ヒップホップのパイオニアが、初のオールタイムベスト。全アルバム11枚からの32曲+1は、まさに「B—BOYブンガク」の歴史。 (編集部、猿惑星博士) 編・集・後・記1日夜のCHAOTIC NOISE。ドイツの伝説的ドラマー、マニ・ノイマイヤーのライブは大盛況。普段、CHAOTICで見ないオーディエンスも多く、常連たちも「いつもこれぐらい来るといいね」と言うほどでした。 確かに、普段見ない人々ではありましたが…実は、多くがCHAOTICスタッフとつながっている人々でした。 KOCHI CITY HARDCOREを世界に知らしめたのは「つながり」です。音源を送ったり、ライブで共演したアーティストに「また一緒にやりましょう」と声を掛け、こつこつと築き上げてきたものです。 HARDCOREだけではありません。高知のさまざまな音楽シーンを盛り上げてきたのも、つながりです。SONIC編集部もその輪の中に入れてもらえ、幸せな日々を過ごさせてもらってます。 だからこそ、編集部は訴えます。人と人の関係の希薄な時代ですが絶対に忘れてほしくない。精神的豊かさのある、この営みは。 (OK電算機) (2010/03/06)
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