

キラーチューンは「キッズ」

フジロックフェスティバル’10を特集する別冊SONICも3週目。「各週1バンド」とうたったが、今週は一つおまけして、2組の洋楽バンドを紹介しよう。
ヴァンパイア・ウィークエンドに輪を掛けて雑食ぶりを披露してくれたのが、2日目のホワイトステージでトリを務めたMGMT。
大ヒットした1stアルバム収録の、アコースティックギターも交えた「ピーシズ・オブ・ホワット」で開幕。ブリティッシュビート風の「イッツ・ワーキング」。そして、ガレージサウンドの「ソング・フォー・ダン・トリーシー」。80年代を代表するポップ職人でUKバンド、テレヴィジョン・パーソナリティーズの中心人物に捧げた、というMCで披露されたこの曲は、まさに彼らの雑食宣言である。
これらの楽曲群をオーディエンスたちは、暴れるでもなく、踊るでもなく、じっと聴いていた。
それが—。最終盤、デジタルサイケデリア「タイム・トゥ・プリテンド」に続き、10分超のスローナンバー「シベリアン・ブレイクス」。その残響音が消えた瞬間だった。しゃきっとした四つ打ちのリズムとともに、あの印象的なメロディーが立ち上ってきた。「キッズ」だ! 歓声とともにハンズアップが起きる。メロディーを口ずさみながら揺れるオーディエンスも。
キラーチューン。その力を、まざまざと見せつけられた瞬間だった。
2日目のレッドマーキーに現れたのはUKのブルーズロックバンド、22−20s。1stアルバムで多用していたスライドを封印し、今年リリースの2ndから骨太のギターを響かせた。別の撮影へライブ中盤で移動したが…最前列で見ていた本県出身・関西在住の男性によると、ラストは「デヴィル・イン・ミー」。1stの名曲でまとめたようだ。
(2010/8/21)


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