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 21世紀のマイブラ

 高知で手に入る洋楽雑誌を読み尽くした中学生は、10代後半で東京へ。まだ数少なかった大型輸入盤ショップでUK・USインディを担当する。その傍ら、バンドを結成し、21歳で渡米。プレイに磨きを掛けていく。3年で帰国。東京で某有名DJの弟子になり、下北沢を中心に夜な夜なヴァイナルをスピンしてきた —。

 そんな輝かしい経歴の持ち主、Shinya(39)。彼がようやく古里・高知に落ち着き、今年1月、自らのバンド「the red pony」を始動させた。

 サウンドの核は…シューゲイザー。1990年代の幕開けとともに、イギリスに吹き荒れたインディ・ロックのムーブメント。それは甘くポップなメロディーに、ノイズ、ディストーション、ディレイによる浮遊感などによってサイケデリアを加味したギターサウンドの嵐だった。

 ただそれは91年、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインが放ったアルバム「ラヴレス」を極点として、3年ほどで消えていくのだが。

 「雰囲気が好きなんですよ。リアルタイムで影響を受けて、東京で最初に組んだバンドもスペースメン3なんかのコピーだし」

 昨年、マイブラのビリンダのようなウィスパーボイスの持ち主で、しかもマイブラ好きのナナキ(26)に出会う。「女性ボーカルでシューゲイザーをやりたいと思い続けてて。僕のビリンダを見つけた気分でした」(Shinya)。

 リズム隊にはCHAOTIC NOISE周辺のすご腕たち—チョッパーベースのあつし(35)らを集めた。

 ポップとノイズを行き来するサウンド。ささやくようなナナキの歌。まさに21世紀のマイブラである。13日夜は高知市で、「シューゲイズ・ナイト」と銘打ったクラブイベントに出演。DJのスピンする、あの時代の名曲と相通じるナンバーを響かせた。

(2010/10/23)



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