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炎天下に輝くブルーベリー
炎天下、麦わら帽や防止をかぶった人たちが、一心にブルーベリーを収穫していた。高知市重倉の永野佐千代さんの畑。一家や関係者総出の収穫だ。
周囲には青いネットが張ってある。見上げれば、電線に止まった鳥たちが下をのぞき込んでいる。ブルーベリーはコジュケイ、ムクドリなどの小鳥の大好物。虎(鳥?)視たんたんと永野家が苦労して育てた収穫物を狙っている。
「コジュケイは網の穴の空いたところから進入してくるんですよ。しかも親子連れで。なんか、うちの畑がレストランみたいですね」
佐千代さんが笑う。
ブルーベリーは、目の健康に良いとされるアントシアニンが豊富に含まれている。もともと視力がいいのが鳥。実をついばみ、ますます目がよくなった鳥が、巧妙に畑に進入し、実を食べていく…というのは佐千代さんの冗談だが、収穫より前に鳥対策が永野家の重要な課題になっている。
鳥の次に大敵なのがハチ。ハチもブルーベリーが大好きで、甘酸っぱいにおいに誘われて次から次へと実をかじる。
虫がつくのは、農薬を一切使用してないため。「人の口に入れるものと自分の口に入れるものは区別しない」というのが永野家の方針。そのため、ミノムシがついて、木が一本だめになったり、佐千代さんは全身をハチに刺されたこともある。

【写真説明】懸命に作業を続ける永野佐千代さん(上)とブルーベリーが大好物の鳥たち。侵入をうかがう?(下)
40年の試行錯誤
ブルーベリーに挑戦したのは40年ほど前から。ハナショウブを作ったり、イチジクを植えたり、ご主人は新しもの好き。「何か子どもが楽しみで食べられるものを作りたい」と子どもができる前に夫婦で考えた。
しかし成長した子らは、のちに収穫を手伝いながら、きつい作業に「何が楽しみでぇ。(育てるのは)苦しいよう」。
初めは現在の畑の上方の場所で、植えてみたが、なかなか生育しない。土が乾燥していなくてうまくいかなかった。
現在の畑でブルーベリーを作ってから四半世紀以上。毎年すりぬか(もみがら)を入れて、乾燥を防止。すりぬかは自然に下から発酵して肥料になる。また近くの乗馬クラブの堆肥(たいひ)や油かすを入れて土の改善を行った。

【写真説明】しんどい作業の中にも笑顔が(上)と近隣の人を含めた一家総出の収穫(下)
行列ができる人気
苦労のかいがあって、木も順調に成長し、木陰が増えた。
「暑くなると木の下へもぐりこむんですよ。風が通って涼しいですからね。もともと火山灰の土壌が、おうちょった(合っていた)のでしょうね。ブルーベリーは酸性の土が育ちやすいと言われているので」と佐千代さん。
このブルーベリー。収穫できても初めは市(いち)で売ろうとは考えなかった。
しかし、試みに出してみると、評判を呼んだ。もの珍しさもあったかも知れないが、「とにかくおいしい」との話が口コミで広がっていった。
今では7月から8月にかけて、店に出すと、行列ができるほどの人気ぶり。午前中には売り切れてしまう。
収穫した直後の実をいただいた。さわやかな酸味に、甘さが口の中いっぱいに広がる。
照りつける太陽を浴びてブルーべりーの一粒、一粒が宝石のように輝いていた。

【写真説明】虫と日光を防ぐため完全防備(上)と収穫したばかりのブルーベリー(下)
(2009/08/27) |