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高知の街路市発掘『いちの土佐』
水曜いっちゃんが歩みを語る

駐車場にある私設市

水曜いっちゃん

 ぼく、水曜いっちゃんが住んでいる百石町界隈は、細い道が多く、迷路みたいだと言われていたんだ。実際、道に迷う人も多かったらしいよ。近年は区画整理事業が進んで、近くに大きな道路ができた。

 街がきれいに整理されていくっていうのはいいもんだねえ。けれど半面、古き良き街並みが消えていくっていう寂しさがあるよね。

 すべての曜日市は、人と人とのつながりで成り立っているいるところがあるんだけれど、水曜市は特に、店主とお客さんの関係が濃いね。

 水曜市とほかの曜日市との違いは何だか分かる?ここは、街路市特有の人通りがないんだ。なぜかっていうと、駐車場の上に開かれている私設の市だから。

水路の上に立つ火曜市。ゆったりとした時間が流れる
【写真説明】駐車場の上に開設された水曜市。ゆっくり好みの品を探すこと ができる

 高知市の水曜市は明治24年(1891年)に公園通りで始まり、終戦の年(1945年)には升形で開かれていた。戦後は昭和27年(1952年)、新京橋で再開してから、上町2丁目に移り、昭和42年(1967年)に廃止された。

 その4年後、昭和46年(1971年)に「桟橋方面に市がないので、開こう」という有志が集まり、立ち上げることになったけど、道路に出すのはいろいろと制約が多くて、現在のように駐車場の上に開くことになったんだ。

水曜いっちゃん

 他の曜日市のように人通りがあるところだと、買い物しても、ちょっとせかされている感じがあるんだけど、ここは、店も20店くらいだから、ゆっくりお好みの品を探すことができるよ。

 一軒、一軒たずねて、全部の店主にあいさつして、おすすめ品を品定めするもよし、買い物客どうしで、世間話をするもよし。なんてぜいたくな時間なんだろうね。お金なんてかけなくても、こんな楽しみ方もあるんだよ。

 共稼ぎで買い物に時間がない夫婦にはスーパーや、直販店は便利なものだよね。でもたまには、水曜市のような小さな市に立ち寄って、「対面販売での買う楽しみ」を味わってほしいな。

 特に若い人に言いたいんだが、高齢者の人は長年の経験に基づいた生活の知恵を持っているよ。みんな優しいから、若い人が来ると、質問にはていねいにこたえてくれるよ。まずは行って話をしてみようよ。

 テントの上で飛び跳ねたり、店主のおばあちゃんのそばで昼寝をしている孫のそばでおもりをしているぼくを見かけたら、気軽に声を掛けてね。

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